Wednesday, August 30, 2017 10:33 AM

死者21人、避難2万人に ハリケーン、雨量最多

 南部を襲った大型ハリケーン「ハービー」は29日、25日の降り始めからの雨量が米本土に上陸したハリケーンとして観測史上最多となった。被害は拡大し、洪水などでこれまでに少なくとも21人が死亡、約2万人が避難所に身を寄せた。トランプ大統領は同日、テキサス州を訪れ、被災地支援に「最善を尽くしたい」と強調。1月の就任後初の大規模災害で救助と復興に全力を挙げる姿勢を示した。

 ハービーは熱帯低気圧に変わった後もメキシコ湾沿岸に停滞していたが、30日にルイジアナ州に再上陸した。全米第4の大都市のテキサス州ヒューストンを含むハリス郡は東京都の面積の約半分に当たる1150平方キロが水没し、都市機能がまひした。郡内では化学工場が浸水の影響で爆発する危険性が高まり、当局が周辺住民に避難を呼び掛けた。

 建物などの損壊や経済損失を合わせた被害総額は最大500億ドル(約5兆5000億円)に上る可能性があるとの専門機関の試算をテキサス州の地元紙ヒューストン・クロニクル電子版が伝えた。(共同)