Friday, September 01, 2017 11:18 AM

マグロ漁獲枠増減で合意 新規制、回復目標13万トン

 北太平洋のクロマグロの資源管理を目的に韓国・釜山で開かれていた中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)北小委員会が1日閉幕し、親魚の量の回復見通しに応じて漁獲枠を増減させる規制を導入することで関係国が合意した。来年に新たなルールへ移行し、早ければ2019年に枠を増やしたり減らしたりする。34年までに、親魚の量を14年の7倍超の約13万トンに回復させる長期目標を設けることでも一致した。

 枠の増減は日本が提案した仕組みで、漁業への影響を見据えつつ資源を守る議論が前進した。半面、枠を拡大できる条件は米国など多くの国の異論で修正してハードルを高めており、水産関係者にとって厳しい制約は続きそうだ。

 太平洋クロマグロの親魚の量は乱獲で14年に約1万7000トンに減り、24年までに約4万1000トンに戻すのが現行の目標。データ解析で先行きを予測する資源調査により、この目標を達成する確率が60%を下回れば、小型魚を中心とする現在の漁獲枠を減らす一方、確率が75%を超えれば拡大を検討できるようにした。(共同)