Friday, July 29, 2016 9:55 AM

トヨタ86にPC素材提供〜サビック、プラズマコート施し

 サウジアラビア系の化学品サビック(SABIC)は、トヨタ自動車の限定スポーツカー「86 GRMN」にポリカーボネート(PC)素材のリアクォーターウィンドウを提供している。

 同社の発表によると、86 GRMNのリアクォーターウィンドウは、透明で軽いサビックのPC素材「レキサン(LEXAN)」樹脂でできている。両側の窓の後部のリアクォーターウィンドウは車の外観デザインで重要な役割を果たす。レキサン樹脂製のウィンドウは、従来のガラスと比較して約50%の軽量化と高い耐久性を実現した。

 リアクォーターウィンドウにはこれまで、PCにウェットコートのみをコーティングした物が採用されているが、サビックの製品にはプラズマコーティング技術「エグザテック(EXATEC)」が使われた。プラズマコートが施されたPC素材のリアクォーターウィンドウが量産車に使われるのは初めて。

 サビックの自動車事業責任者スコット・ファロン氏は「PCウィンドウでプラズマコートと同水準の耐久性を実現できる技術はほかにない」とし、プラズマコート技術で、PCウィンドウが規制で定められたドライバーの視認性要件を満たせるようになったことを強調した。