Tuesday, September 12, 2017 1:18 PM

自民、10月にも9条改正案 自衛隊明記へ反対意見も

 自民党は12日、憲法改正推進本部の全体会合を約1カ月ぶりに党本部で開き、安倍晋三首相(党総裁)が提案した、憲法9条への自衛隊明記を巡って再び議論した。賛成論が相次ぐ一方、反対意見も出た。保岡興治本部長は9条に関する3巡目の全体会合で首相提案を踏まえた条文案のたたき台を示す意向を示した。10月22日投開票の衆院3補欠選挙後になるとみられる。9条を含む党改憲案を秋の臨時国会中に提示することも視野に、党内調整を本格化させる。

 党は9条改正のほか緊急事態条項と参院選「合区」解消、教育無償化の4項目を改憲対象と位置付け、党所属の全国会議員が参加できる全体会合で項目ごとに意見交換してきた。この日から2巡目の議論に入ったが、意見集約は難航しそうだ。

 保岡氏は全体会合で「憲法に自衛隊を明記する具体的なイメージを示さないと議論が先に進まない」と指摘した。会合後には「党内論議や各党との話し合いをうまく進めるため、次は具体的な条文形式の案を用意して臨む」と記者団に説明した。党関係者は衆院3補選への影響を避ける観点から「条文案提示は選挙後になるのではないか」との見方を示した。(共同)