Friday, July 29, 2016 5:44 PM

若者投票率の行方は? 夏休み中の都知事選

 31日投開票の東京都知事選では、国政選挙で初めて「18歳選挙権」を適用した参院選に続いて18、19歳の投票率が注目される。ただ高校や大学の夏休みと重なることに加え、選挙期間中の啓発が不十分との指摘もあり、見通しは不透明。主権者教育に取り組んできた学校関係者からは多くの若者が投票に行くことを期待する声が上がる。

 「告示が夏休み直前だったので、都知事選についての授業ができなかった」。長く主権者教育に携わってきた都立高校の社会科教諭は残念がる。参院選前には、消費税や環太平洋連携協定(TPP)をテーマに討論する授業や模擬選挙を実施。新有権者となった生徒の多くが「投票に行った」と話すなど、取り組みの手応えを感じたという。

 教諭がいる高校では14日の告示後、連休を挟んで20日が終業式だったため、授業時間がほとんど取れなかった。「候補者の政策をまとめた新聞記事を配って主張を比較する授業をしたかった。身近な都政の課題なら、生徒の関心もより高まったはずだ」と振り返る。(共同)