Monday, August 01, 2016 10:24 AM

純利益、4〜6月期3割減 上場企業、想定超す円高

 上場企業の2016年4〜6月期決算は、純利益の合計が前年同期と比べて大幅に減少する見通しとなった。SMBC日興証券の1日の集計では、全体の約4割が発表を終えた段階で30.3%減。想定を超える円高の進行に新興国の景気減速や国内の個人消費の低迷が加わり、4四半期連続の減益となる。

 日銀が7月29日に追加金融緩和を決めたにもかかわらず円高には歯止めがかかっていない。英国の欧州連合(EU)離脱問題などで世界経済の不透明感が広がっており、賃金や設備投資の抑制を通じて国内景気が減速する懸念が強まりそうだ。

 東京証券取引所第1部に上場する3月期決算企業のうち、7月29日までに決算発表を終えた全体の約41%に当たる585社を集計した。業種により開示率に差はあるものの、集計の最終段階でも全体の傾向は大きく変わらないとみられる。(共同)