Monday, June 20, 2016 10:54 AM

残り3分まさかの失速 トヨタ、悲願のVならず

 フランス伝統の自動車耐久レース、第84回ルマン24時間決勝は19日、ルマンのサルテ・サーキットでゴールを迎え、これまで2位4度のトヨタはまたも、あと一歩で悲願の優勝を逃した。

 世界屈指のレースはあまりにも残酷な結末を用意していた。首位を快走していた5号車が、24時間を目前にして突然ペースダウン。運転していた中嶋一貴が「急にパワーがなくなった」とため息をつく原因不明のトラブルに見舞われた。失速した車は残り約3分でポルシェに優勝をさらわれた上、最終周を規定の時間で回れず失格に。小林可夢偉の6号車が2位に入ったが、佐藤俊男代表は「とても悔しい。悔しいだけ」と唇をかみしめた。

 今年はハイブリッドシステムを全面的に改良した新車で臨み、ライバルよりも燃費効率の良いマシンは後半にトップへ立つと快調に周回を重ねた。佐藤代表も「大きな開発にチャレンジして、やり切れた」と胸を張る内容だっただけに、最後のアクシデントが信じられない様子だった。(共同)