Tuesday, April 22, 2025 6:57 AM
英社、EVをHVに変換できるパワーユニット開発
EV市場の低迷から自動車メーカーのEV開発意欲が低下する中、EVを人気の高いハイブリッド車(HV)に変えたいと考えるメーカー向けに、手軽で安くガソリンエンジンを追加できる方法が開発された。
インサイドEVsによると、ルノーグループ、吉利汽車、石油化学大手アラムコが共同出資するホース・パワートレイン(Horse Powertrain、本拠地ロンドン)が開発したパワーユニットは、内燃エンジン、電気モーター、トランスミッションが一体化され、EVのフロントドライブユニットと交換できるように設計されている。
ガソリンエンジン車にEVのパワートレインを後付けする場合とは全く異なり、ガソリン、エタノールフレックス燃料、純メタノール、最新の合成燃料などさまざまな種類の燃料が使えるのも特徴だ。23日に開幕する上海モーターショーで正式に発表され、2028年から量産車に搭載される見通し。
EV販売が期待外れだったことで一部の自動車メーカーはEV戦略を縮小しているが、各社はすでに巨額を投じてEV専用のプラットフォームを開発しており、今はHVの方が売れるからといってEVモデルにガソリンエンジンを搭載するにはかなりの調整と多額の資金が必要になる。
ホース・パワートレインの新ユニット「フューチャー・ハイブリッド・コンセプト」は、HVへの改造コストをできるだけ抑えるのが狙いで、このパワートレインを使ったHVはEVと同じラインで組み立てられ、複雑さが大幅に軽減される。
ユニットは車両のサブフレームに直接ボルトで固定され、既存の電気系統と連動させるために必要な改造は最小限にとどまる。パワートレインは、搭載済みのEV用電池のレンジエクステンダー(航続距離延長装置)として機能し、統合されたトランスミッションは単独で前輪に動力を供給することも、電動リアアクスルと組み合わせて全輪駆動にすることもできる。
統合パワーユニットには、コントローラー、インバーター、DC-DCコンバーター、車載充電器など、ハイブリッドパワートレインに必要なパワーエレクトロニクス・システムがすべて搭載されている。