Tuesday, October 03, 2017 6:18 PM

国王、自治政府を非難 カタルーニャ問題

 スペイン北東部カタルーニャ自治州の独立を巡る住民投票で、国王フェリペ6世は3日夜、国民向けにテレビ演説し「憲法と民主主義に背く無責任な行動により、カタルーニャと国家の安定を危機にさらした」と述べ、投票を強行した自治州政府を強く非難した。

 一方、警察などによる投票阻止を図り多数の負傷者を出した中央政府に抗議する独立派の労働組合、学生らのデモは3日夜まで続き、州警察の推計で約70万人が参加した。

 国王は5分余りの演説で「事態は重大だ」と切り出した上で「(州政府は)国家に対して、許し難い不誠実さを示し、社会を分断した」と批判。「法秩序と統治機構の正常な運営を回復する必要がある」と述べ、中央政府の立場を事実上、支持した。多数の負傷者が出たことに関する内外の懸念、デモ隊の抗議には直接言及しなかった。(共同)