Tuesday, August 02, 2016 9:57 AM

三菱自不正11年に社員指摘 経営陣把握、対応現場任せ

 三菱自動車は2日、燃費不正問題を検証するために設置した特別調査委員会の報告書を公表し、2011年に実施した社内アンケートで、燃費データ改ざんなどの不正が開発現場で行われているとの指摘が社員から複数あったことを明らかにした。経営陣は指摘があった事実を把握していたが、対応を現場任せにしていた。開発本部は各部署で管理職に聞き取り調査を実施したが、事実を確認できず、問題は放置されていた。

 三菱自動車の益子修会長兼社長は東京都港区の本社で記者会見し、アンケートの報告を当時、社長として受けていたと認めた上で「不正を発見できるチャンスを見逃し反省している」と語った。

 報告書によると、社内アンケートでは、開発現場で「試験結果の虚偽報告」や「品質記録の改ざん」「認証資料の虚偽記載」など、今回発覚した不正を思わせる具体的な指摘が出ていた。(共同)