Friday, October 20, 2017 12:01 PM

日産生産再開前に立ち入り 国交省方針、無資格検査

 国土交通省は20日、国の規則に反して新車の無資格検査をしていた日産自動車に対し、車両生産を再開する前に立ち入り検査をする方針を固めた。日産は問題公表後も無資格検査を続けたとして生産停止を決めた。国交省は完成検査が確実にできる体制なのか入念に確認する必要があると判断した。日産は20日、近く追加リコール(無料の回収・修理)を国交省に届け出る方針を固めた。

 国の規則では完成検査の工程を変更した場合は遅延なく届け出るよう定めているが、日産は19日の記者会見で、工程を変更したのに届け出なかったとも説明。無資格者が検査をしていたことに加え、この規則にも抵触した疑いが出ており、国交省は法令違反に当たるか精査する方針だ。

 日産は再発防止策として、最終検査のスペースを独立させ、正規検査員しか入れないように管理を厳重にする計画。国交省は立ち入り検査などを通じて、こうした仕組みの実効性を検証する。

 日産は工場の検査体制を改める作業を進めており、2週間程度かかる見通し。国交省はこの作業が終わった段階で立ち入り検査をする考えだ。(共同)