Wednesday, August 03, 2016 9:53 AM

対ロシア交渉、進展目指す 外交・安全保障

 安倍晋三首相が解決へ意欲を示すロシアとの間の北方領土問題で交渉の進展が図れるかが外交・安全保障分野の焦点だ。12月に想定するプーチン大統領来日の際の会談で局面打開を目指す。防衛行政経験が乏しい稲田朋美防衛相は、脅威を増す北朝鮮への対応や、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加する自衛隊に安全保障関連法で可能となった「駆け付け警護」任務の付与に踏み切るかが問われる。

 首相は9月初め、ロシア極東・ウラジオストクで日露首脳会談を実施する。極東開発支援をてこに、領土交渉の道筋を付け、年内の来日につなげる意向がある。

 中国で4、5両日に開かれる国際会議を利用し習近平国家主席との会談を調整中だ。沖縄県・尖閣諸島周辺での中国軍艦航行に対する「強い懸念」を伝達しつつ、不測の事態回避へ一致点を見いだせるかが重い課題。従軍慰安婦問題の「最終かつ不可逆的解決」で合意した対韓外交は、合意の着実履行へ正念場を迎える。政府は年内に見込む日中韓3カ国首脳会談の日本開催に合わせ、朴槿恵大統領の初の来日実現を狙う。(共同)