Thursday, August 04, 2016 11:31 AM

16年度設備投資10.9%増 大企業、5年連続プラス

 2016年度の大企業の国内設備投資が、15年度実績よりも10.9%増の17兆5128億円になる見通しとなったことが4日、日本政策投資銀行の調査で分かった。計画通りに実施されれば、5年連続の増加となる。

 企業収益が高水準にあることを背景に、投資に前向きな姿勢を維持していることが示された。自動車のモデル変更やジェネリック医薬品(後発薬)向けの投資のほか、東京五輪・パラリンピックに向けた不動産開発などが引っ張る。

 ただ16年度の伸び率は昨年夏に発表した15年度計画(13.9%増)を下回った。今回の調査には英国の欧州連合(EU)離脱決定による世界経済への影響は加味されてない。円高傾向による業績の下方修正が予想されるほか、夏時点の設備投資計画は実績段階で低く修正されることが多いため、下振れする傾向がある。

 政投銀がまとめた6月時点の設備投資計画調査によると、業種別では製造業が14.5%増の6兆6642億円、非製造業が8.8%増の10兆8486億円を見込んだ。地域別では、北陸を除く全地域で15年度を上回る見通しとなった。(共同)