Monday, June 20, 2016 10:59 AM

インドの正式加入焦点 23日から原子力供給国総会

 核関連物質・技術の輸出管理を行う「原子力供給国グループ(NSG)」(日米など48カ国)は23、24日、ソウルで総会を開く。インドの加入が焦点で、認められれば、核拡散防止条約(NPT)未加盟では異例。インドの事実上の核保有国の地位を認めることにつながるだけに、「核兵器なき世界」の理念との矛盾が表面化することになる。

 2008年にインドと原子力協定を締結した米国は加入支持を表明、昨年末、インドと原子力協定締結に原則合意した日本も支持している。だが、パキスタンもNSG加入をほぼ同時に申請、南アジア情勢の不安定化を恐れる中国などはインド加入に難色を示しており、議論は難航しそうだ。

 米国は今月、東芝の米子会社ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)によるインドでの原子力発電所建設で基本合意。中国をにらみ、巨大市場も抱えるインドと戦略関係を強める米国は、加入支持を各国に呼び掛けている。(共同)