Thursday, August 04, 2016 5:42 PM

安倍1強に世論警戒 総裁任期延長論に冷や水

 「安倍1強」体制の継続に国民の警戒感が表れた。3、4両日に実施した共同通信社の世論調査で、安倍晋三首相の自民党総裁任期延長に関し「しない方がいい」が52.5%に達した。内閣改造時の「ご祝儀相場」もなく、稲田朋美防衛相の目玉人事も不発に終わった。政権浮揚で「軌道に乗せたかった」(首相周辺)総裁任期延長論に、冷や水を浴びせられた格好だ。

 「3年の任期のうち1年がまだ過ぎていない。するべきことの優先順位を間違えてはいけない」。「ポスト安倍」有力候補の石破茂前地方創生担当相は4日、東京都内で記者団に任期延長論をけん制してみせた。夜のBS番組でも「少なくとも(総裁任期延長を)メインテーマに自民党内が動いていくことには違和感がある。今、党が国民に対してやるべきことは何かということだ」と述べた。

 総裁任期は連続2期6年まで。安倍首相の場合、2018年9月までとなる。党内には、20年の東京五輪・パラリンピックを見据え「首相は3期9年への延長を狙っている」(党関係者)との見方がある。(共同)