Monday, June 20, 2016 10:59 AM

高浜原発40年超え初認可 老朽1、2号機

 原子力規制委員会は20日、定例会合を開き、運転開始から40年以上経過した老朽原発の関西電力高浜1、2号機(福井県)の運転延長を全会一致で認可した。設備に問題になる劣化はなく安全は確保されると判断、2基は運転開始から60年までの稼働を認めた。東京電力福島第1原発事故を踏まえた新規制基準のもとで老朽原発の運転延長が認められたのは初めて。

 福島事故前、原発の運転期間に規定はなかったが、事故後の法改正で原則40年と定められた。規制委が認めれば最長20年の延長が可能。延長は「例外中の例外」とされてきたが、これを皮切りに延長申請が増え、「40年ルール」の形骸化につながる恐れがある。

 関電は耐震設計の目安となる基準地震動の引き上げなどに伴う対策工事をまだ終えていない。このため設備が耐震性を確保しているかどうか最終確認する試験ができず、認可後に行うとして規制委も容認した。2基は7月7日までに所定の審査手続きを終え延長認可を受けないと廃炉に追い込まれる状況だった。(共同)