Monday, November 27, 2017 11:30 AM

北朝鮮労働者の搾取停止を 米高官

 米国務省で国家安全保障問題担当顧問を務めるブライアン・フック氏は25日付のニューヨーク・タイムズへの寄稿で、北朝鮮が核・ミサイル開発に投じる資金稼ぎのために中国やロシアに強制労働者を派遣し、搾取しているとして、中ロ両国に受け入れを即刻停止するよう要求した。

 フック氏は、ロシアが2018年のサッカー・ワールドカップ(W杯)用の競技場建設のために北朝鮮労働者を働かせている可能性があると指摘。北朝鮮が外国に労働者を派遣し、年間約2億3千万ドル(約256億円)を稼いでいるとの国連の推計値を示した。中国の政府当局が亡命者を北朝鮮に強制送還しているのは「難民条約に違反する」とも批判した。

 また、南北軍事境界線のある板門店から韓国に亡命した北朝鮮の男性軍人の体から寄生虫が見つかったことを踏まえ「信頼されている兵士でさえ極度の栄養失調状態にある」と指摘し、北朝鮮を「奴隷国家」と断じた。北朝鮮のテロ支援国家再指定に関し「ならず者国家が自由を求める亡命者を殺害しようとするのを米国は看過しない」と強調した。(共同)