Thursday, August 04, 2016 5:45 PM

核実験禁止へ安保理決議 米、9月にも提出へ

 オバマ政権が9月にも核実験の禁止を呼び掛ける国連安全保障理事会決議案を提出する方針を固めたことが4日、分かった。複数の米政府関係者が明らかにした。包括的核実験禁止条約(CTBT)の署名開始から20年となるのを契機に、「核兵器なき世界」の機運維持を目指す。

 CTBTは北朝鮮や米国、中国などが未批准で発効していない。オバマ政権はCTBTの早期批准を訴えてきたが、野党共和党が多数を握る議会の反対で批准の見通しは立たないままだ。オバマ氏は議会を迂回する形で、核廃絶へ国際世論を高めることを狙う。

 関係者によると、オバマ政権は今春以降、閣僚会議を複数回開催し、核政策の見直し策を協議。核実験禁止の国連安保理決議のほか、核兵器を最初に使わない「先制不使用」の宣言、核近代化予算の削減などが検討されている。(共同)