Tuesday, December 19, 2017 10:08 AM

スバル、無資格検査を隠蔽 国の監査で、試験不正も

 SUBARU(スバル)は19日、国の規定に反して新車の無資格検査をしていた原因や再発防止策をまとめた報告書を公表した。国土交通省などによる工場への監査で、無資格者を検査ラインから一時的に外すなど隠蔽とも取れる対応があり、教育課程で試験官が試験の答えを教えるなどの不正があった。吉永泰之社長は東京都内で記者会見して謝罪し、自身を含む役員が12月から報酬の一部を自主返上すると表明した。

 無資格検査は1980年代からあった可能性があり、90年代には定着していたという。国交省は無資格検査をしていた日産自動車とスバルに対する刑事告発も含めた処分を年明け以降に判断する見通しだ。

 スバルの報告書は原因について、経営陣から現場まで検査の公益性を十分に理解しておらず、監査機能も弱かったと結論付けた。再発防止策として、検査員を生体認証で識別するシステムを導入する。最終検査の実務に精通した社員を集めた組織を設け、監査も強化する。吉永氏は「古い風土を根本から刷新したい」と述べた。(共同)