Friday, January 26, 2018 11:01 AM

民間ロケット発射場を計画 日本初、21年にも和歌山に

 キヤノン電子などが設立した民間ロケット会社が、和歌山県串本町に発射場を建設する計画であることが26日、分かった。民間によるロケット発射場の建設は日本で初めて。2021年の完成を目指して、地質調査などを進める。専用の小型ロケットを開発し、小型衛星の打ち上げサービスの事業化を目指している。発射場建設の事業費は数十億円になる見込みだ。

 会社は「新世代小型ロケット開発企画」(東京)。他にIHIエアロスペース、清水建設、日本政策投資銀行が出資している。昨年から発射場に適した地域があるかどうか全国の自治体に照会していた。南に障害物がないなどの条件に合致した串本町がもっとも発射場に適していると判断し、候補地に決めた。

 ロケット発射場は国内では鹿児島県の種子島宇宙センターと内之浦宇宙空間観測所があるが、自前で整備すれば他のロケットの打ち上げ予定にかかわらず使えるメリットがある。打ち上げ費用は日本が運用する主力のH2Aロケットの10分の1となる10億円程度に抑えることを目指している。(共同)