Friday, January 26, 2018 11:02 AM

野中元官房長官が死去 92歳、「影の首相」の異名

 官房長官や自民党幹事長などを歴任した元衆院議員の野中広務(のなか・ひろむ)氏が26日午後、京都市内の病院で死去した。92歳だった。京都府出身。

 1998年7月に発足した小渕内閣で官房長官を務め自民、自由両党による連立政権の樹立に尽力。公明党の要望を受け地域振興券を実現するなど、99年の自自公連立政権樹立へ道筋を付け「影の首相」とも呼ばれた。「政界の狙撃手」の異名もある激しい闘争姿勢で知られる一方、97年には沖縄の基地問題に絡む米軍用地特別措置法改正案の衆院本会議採決で、担当の委員長として「大政翼賛会にならないようお願いしたい」と異例の意見表明をするなど「ハト派」の顔を持っていた。

 2000年に自民党幹事長に就任。加藤紘一元幹事長が当時の森喜朗首相に反旗を翻した「加藤の乱」を鎮圧、剛腕ぶりを発揮した。(共同)