Monday, January 29, 2018 11:23 AM

コインチェックに改善命令 巨額仮想通貨流出で金融庁

 不正アクセスにより約580億円分の仮想通貨「NEM(ネム)」が外部に流出した仮想通貨取引所大手コインチェック(東京)に対し、金融庁は29日、資金決済法に基づく業務改善命令を出した。仮想通貨で過去最大の流出を許したことを受け、原因究明や管理体制の強化などをとりまとめ、2月13日までに報告するよう求めた。警視庁はコインチェックの関係者から、被害が発生した経緯などについて話を聞いた。

 金融庁は国内の全ての仮想通貨取引所に対し、安全管理体制が整備されているかなどを聞き取り調査する考えも明らかにした。必要に応じて立ち入り検査する。

 仮想通貨の取引業者に登録制を導入し2017年4月に施行された改正資金決済法に基づき、金融庁が仮想通貨取引所に改善命令を出すのは初めて。ほかの取引所への不安拡大を最小限に抑えるため、問題発覚からわずか3日後と異例の早さでの行政処分に踏み切った。コインチェックは仮想通貨の取引業者として関東財務局に登録を申請中だが、みなし業者として登録業者と同じ規制対象となっている。(共同)