Tuesday, January 30, 2018 10:39 AM

記者は権力のうそ暴け トム・ハンクスさん

 ベトナム戦争の機密文書掲載を巡る新聞社の葛藤を描いた米映画「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」で主役を演じた俳優トム・ハンクスさんが29日までに、ニューヨークで共同通信の単独インタビューに応じた。メディアを敵視するトランプ政権下で、権力のうそを暴くジャーナリストの任務が一層重要性を増していると訴えた。

 「雪が降っているだろう。これを見て降っていないと言えるだろうか」。窓の外を指さしながらハンクスさんは言った。事実を認めようとしないトランプ大統領への痛烈な皮肉だ。「ジャーナリストの活動を封じ込めようとする動きがある。メディアの重要な役割は常に事実を伝えることだ」と強調した。

 映画は1971年、ベトナム戦争の不利な戦況が記された国防総省の機密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」を隠そうとする政権側と対立し、ワシントン・ポスト紙が文書掲載に踏み切るまでの苦悩を描いている。日本での公開は3月30日。(共同)