Thursday, February 01, 2018 11:08 AM

販売職もAIやボットに取って代わられる

 機械が人間に取って代わる事例は、過去にたくさんある。自動車製造の自動化や現金自動預け払い機(ATM)はもっともわかりやすい実例だ。しかし、近年に著しく台頭してきた人工知能(AI)は、これまで機械に雇用を奪われる懸念とはほぼ無縁だった販売員に取って代わる可能性を強めている。

 フォーブス誌が掲載したクリクソー(Clyxo)創設者ライアン・ステューマン氏の寄稿によると、「現在、営業や販売といった職に就いている人たちは、いまが次段階に進む時期だ」。人工知能やロボットが営業職や販売職を奪う可能性がこれから高まるためだ。

 クリクソーは、取り引き先や顧客、家族、友人、知人、同僚、そのほか何らかの接点がある人たちの連絡先を管理するオンライン・サービスを提供している。

 同氏は、事業や業務の国際化がますます進むなか、同じ時間帯で働く相手よりもそうでない取り引き先や顧客のほうが多くなっている、と指摘する。たとえば、電話をかけた方の時間帯は普通の就業時間帯でも、かけた相手の取り引き先や顧客にとっては明け方の3時かもしれない。通常なら、そんな時間帯の電話に出られる人はオフィスにいない。

 しかし、人工知能やボット(bot、コンピュータやオンライン機能を使った作業を補佐する簡便化ソフトウェアまたは作業代行ソフトウェアで、代理人ソフトウェアと呼ばれることもある)であれば、時間に関係なく応答できる。

 同氏はさらに、高額の給料を稼ぐ優秀な販売員でも、いずれは人工知能やロボット、またはボットに取って代われるときが来る、と主張する。データ分析結果の照会や参照、過去の履歴にもとづく確認や照合、そのほかさまざまの有益な情報やデータを記憶または引っ張り出してくることで、人工知能やロボット、ボットは的確かつ説得力ある売り込みを可能にするからだ。

 自動化電子メールによる販売や販促は何年も前から実用化されており、これからさらに賢くなることは確実だ。また、最近開店した全自動スーパーマーケットのアマゾン・ゴーでは、調理ものを料理する人や商品補充および陳列の担当者がわずかにいるが、消費者が商品を持って店外に出た瞬間にモバイル・アプリケーションで決済が完了するシステムによってキャッシュ・レジスターをなくし無人化した。

 ただ、同氏によると、営業や販売でも人工知能やロボット、ボットと協業する雇用は必要とされる見込みだ。

https://www.forbes.com/sites/forbescoachescouncil/2018/01/29/artificial-intelligence-and-the-threat-to-salespeople/#9baa6834e01b