Monday, February 05, 2018 11:40 AM

穏健左派の姿勢、鮮明に エクアドル大統領

 エクアドルで4日実施された国民投票で、大統領の再選を1度だけに制限する憲法改正が承認された。反米左派コレア前大統領が狙っていた2021年次期大統領選での復帰と長期政権のもくろみは当面打ち砕かれた。国民投票に踏み切ったモレノ大統領は、後継者ながらコレア氏に反旗を翻し、穏健左派の姿勢を鮮明にした。

 「権力は麻薬のようなもので欲求にきりがなく、持てば持つほど腐敗する」。国民投票のキャンペーンでモレノ氏はこう繰り返していた。

 ベネズエラの故チャベス前大統領らと並び、中南米の左派系指導者の代表格だったコレア氏はエクアドルの政治を安定させた上、貧困層への手厚い社会福祉政策で人気を誇った。一方で米国と対立し、国内でも野党やマスコミの反対意見を封じ込めるなどの強権的な姿勢で知られた。(共同)