Tuesday, February 06, 2018 11:15 AM

緊急条項「極めて重い」 首相、自衛権議論も期待

 安倍晋三首相は6日の衆院予算委員会で、大災害などに備えて緊急事態条項を新設する自民党の憲法改正論議に関し「緊急時に国家の安全を守るため、極めて重く大切な課題だ」と述べた。各党による国会での議論進展を改めて要請。自衛権の範囲を9条に明記すべきだとする希望の党の主張に対し「自衛権自体を書き込む考え方はある。(国会の)憲法審査会で議論していただければと思う」と期待を示した。

 改憲勢力として希望の党の協力を得たいとの思惑がありそうだ。首相は、大規模災害時に衆院議員が任期満了を迎える事態などを念頭に「衆院議員が不在になるとの指摘は現実的で重要な論点だ」と述べ、任期延長の規定が必要だとの認識をにじませた。

 改憲の際に、行使を一部容認した集団的自衛権について明記しないと安全保障関連法との整合性が取れないとの指摘には「だからこそ議論していただければいい」と述べた。(共同)