Tuesday, February 27, 2018 10:40 AM
暗黒物質の固まり少なめ 理論修正の可能性も
正体不明の「暗黒物質」が宇宙空間でどのように広がっているかを示した分布図を作製したと、国立天文台などのチームが27日発表した。ハワイ島のすばる望遠鏡を使った観測の成果で、巨大な暗黒物質の固まりを65個確認したが、理論で推定した数よりも少なかった。「現在主流となっている理論を修正する必要があるかもしれない」としている。
チームによると、宇宙は加速度的に膨張しているとの理論があるが、膨張が速いと暗黒物質が固まりになりにくいと考えられている。今回の観測結果は、宇宙の膨張が想定よりも速かった可能性を意味しているという。
すばる望遠鏡に搭載されている広い視野を持つ超高性能カメラを用いて観測した。暗黒物質の重力の影響で光が曲がることを利用して満月の約800個分に当たる広さの領域を観測し、太陽の重さの5000兆倍以上という巨大な暗黒物質の固まりを65個見つけた。(共同)
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