Tuesday, February 27, 2018 10:41 AM

韓国外相演説に反発 政府、慰安婦問題で

 日本政府は27日、ジュネーブでの国連人権理事会で慰安婦問題は未解決だと主張した韓国の康京和外相の演説に関し「問題の最終解決を確認した日韓合意の趣旨に反する」(外務省幹部)として反発した。菅義偉官房長官は記者会見で、韓国に抗議したことを明らかにした。堀井学外務政務官は現地時間27日午後(日本時間28日未明)の人権理事会で反論演説を行う予定だ。

 康氏の発言に態度を硬化させたのは、韓国が2015年末の日韓合意にそぐわない政府見解を国際社会へ発信し、理解と支持を訴えたと受け止めたためだ。日本側は、韓国での平昌冬季五輪を契機に南北対話へ踏み出した韓国の北朝鮮対応にも不満を募らせている。両国関係は一段と冷え込む可能性がある。

 会見で菅氏は「日韓合意は責任を持って実施しなければならない」と述べ、韓国側の対応を注視する考えを示した。慰安婦を「性奴隷」と言い表した韓国の鄭鉉栢女性家族相の発言についても「極めて遺憾だ」と述べ、不快感を表明した。(共同)