Tuesday, March 06, 2018 10:57 AM

核抜き南北改善を警戒 米、直接対話には意欲

 トランプ政権は、韓国の特使団と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の会談を受け、北朝鮮側の核問題に対する出方を慎重に見極める方針だ。朝鮮半島の非核化を要求するため北朝鮮との直接対話に意欲を示しながらも、核問題抜きで南北関係の改善が進む展開を警戒している。

 「『完全かつ検証可能な朝鮮半島の非核化』に交渉の余地はない」。米国務省報道担当者は5日、共同通信の取材に、こうした米国の揺るがぬ立場を伝達するため「北朝鮮と対話する用意がある」と強調した。北朝鮮の出方次第では今後、接触の機会を模索する可能性がある。

 北朝鮮は米国と「対等な立場」で互いの関心事を議論する用意はあるとしているが、米政府当局者は「核保有国としての対等な立場を求めるなら、到底受け入れられない」と述べ、主張は平行線をたどる。国際社会の圧力に屈する形で北朝鮮が核放棄を受け入れるという米側の思惑通りに事態が進むのか、先行きは不透明なままだ。(共同)