Friday, March 16, 2018 11:28 AM

負傷兵らパラで社会復帰 米国は養成システム確立

 平昌冬季パラリンピックに参加する49カ国・地域の選手の中には、アフガニスタンやイラクでの戦争で障害を負った元兵士も少なくない。今大会最多の68人が出場する米国は、チームによると約20人が軍の出身者。戦場から帰還した負傷兵の社会復帰を促すために障害者スポーツを活用し、同時に選手を養成するシステムが確立している。先天的な障害や交通事故などで障害を負った選手が大半の日本とは大きく事情が異なる。

 「人生最高の日だ。3度目のパラリンピックでついに頂点に立てた」。14日のノルディックスキー距離の男子スプリント座位で悲願の金メダルに輝いたアンドルー・ソール選手(37)=米国=は感無量の表情だった。

 アフガニスタンに陸軍で派遣されていた2005年に爆発物によって両脚をなくした。悲惨な記憶は退役後も元兵士を苦しめ、多くが心身の障害を訴える。「人生に失望した」という時期にスカウトされたのがスポーツへの道だった。(共同)