Thursday, August 11, 2016 11:26 AM

対中国「法の順守」で連携 岸田外相と比大統領

 岸田文雄外相は11日午後(日本時間同)、訪問先のフィリピン南部ダバオでドゥテルテ大統領やヤサイ外相と個別に会談し、南シナ海での中国の主権主張を否定した仲裁裁判所の判断の尊重や、国際法の順守を中国に求める考えで一致した。中国が沖縄県・尖閣諸島周辺で多数の公船を航行させるなど、活動を活発化させている状況への懸念を共有。東シナ海での「法の支配」尊重の重要性も確認した。

 ドゥテルテ氏が日本の閣僚と会談するのは、6月末の就任後初めて。日本は一連の会談を通じ、フィリピン新政権との関係を強化。仲裁判断を無視する中国に対し、受け入れを促す国際世論を高めたい考えだ。

 ドゥテルテ氏は、南シナ海で軍事拠点化を進める中国への対応に関し「仲裁判断を尊重し、法の支配に基づく紛争の解決に向け、日本と努力したい」と表明。東シナ海でも法の支配と、平和的手段による解決が重要との認識を示した。(共同)