Thursday, April 05, 2018 10:48 AM

ICE、フェイスブック・データで犯罪容疑移民を追跡

 連邦政府機関の米入国管理局(U.S. Immigration and Customs Enforcement=ICE)は、ドナルド・トランプ大統領の犯罪容疑移民大量強制送還策を受けて、フェイスブックのデータを使って容疑者と思われる移民たちを追跡している。

 インターセプト誌によると、ICEの捜査官らは、ICEの捜査部門である本土安全保障捜査局(Homeland Security Investigations=HSI)と連携し、特定の容疑者が浮上するとフェイスブックの利用者データを取得し、当該アカウントのアクセス履歴や履歴ごとのIP住所を特定して足取りを追う。当局間の電子メールのやり取りからわかった。

 HSIの捜査官らは、容疑者の電話番号やアクセスごとの位置情報といったアカウント情報がまとめられた「フェイスブック・ビジネス・レコード」をICE捜査班に電子メールし、ICE捜査官らがそれをもとに容疑者の現在地を特定して身柄を拘束する。

 良い結果が毎回出るわけではないが、典型的な捜査過程はそういったところだ。

 一般に、警察は銀行口座や電話、インターネット接続といった個人情報やデータを使って容疑者を追跡するが、ソーシャル・メディアのアクセス履歴を使うことは異例だ。

 フェイスブックは、いかなる政府機関や捜査機関にも移民法執行のために特別のデータ・アクセスを許可していない。ただ、ICEによる不法移民捜査では、たとえば子どもを狙った犯罪の容疑者といった移民が対象となることが多いため、同社では、凶悪犯罪に関する利用者関連データを開示するという社規のもと、ICEのデータ・アクセス要請に応じている。

https://theintercept.com/2018/03/26/facebook-data-ice-immigration/