Thursday, April 12, 2018 11:06 AM

国連総長、安保理に懸念 あす再びシリア会合

 国連のグテレス事務総長は11日、声明を発表し、シリアでの化学兵器使用の調査などを巡り国連安全保障理事会が9、10日の会合で合意できなかったことに「遺憾の意」を表明し、常任理事国5カ国の国連大使らに電話して「強い懸念」を伝えたことを明らかにした。

 安保理は12日午前(日本時間13日未明)に再び、シリアを巡る非公開の会合を開くことを決めた。非常任理事国で反米左派政権のボリビアが「シリアを巡る一方的行動」を議題に開催を求めた。アサド政権が化学兵器を使ったとして対シリア軍事行動を強く示唆するトランプ米政権をけん制する狙いとみられる。

 安保理ではアサド政権の後ろ盾のロシアと米英仏などが激しく対立し、妥協点を見いだせずにいる。グテレス氏は「私たちはシリアの人々のひどい苦しみを終わらせるために努力しなければならないことを忘れないようにしよう」と訴えた。(共同)