Monday, April 23, 2018 10:42 AM

G7外相、北朝鮮核認めず 最大圧力維持、行動促す

 カナダ・トロントで22日開幕した先進7カ国(G7)外相会合は、初日の討議で北朝鮮の核武装を認めない方針で一致した。全ての大量破壊兵器と弾道ミサイルの完全廃棄を目標とし、最大限の圧力を維持して具体的行動を促すことも確認した。河野太郎外相が記者団に明らかにした。23日午後(日本時間24日未明)に閉幕し、共同声明を採択する見通し。

 金正恩朝鮮労働党委員長による核実験場廃棄や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験中止の発表を「一歩前進」と歓迎しつつ、「核放棄には何も言及していない」との見解を共有した。河野氏は、日本人拉致問題を解決する重要性を訴え、各国の賛同を得た。北朝鮮に強い姿勢を示すのは、27日の南北首脳会談や6月上旬までに見込まれる米朝首脳会談を見据え、国際社会が制裁緩和に傾かないようにする狙いがある。

 河野氏は「G7として完全かつ不可逆的、検証可能な方法で生物化学兵器を含む大量破壊兵器、全ての射程のミサイル廃棄を実現する目標で一致している」と記者団に説明し、日本を射程に収める短・中距離弾道ミサイルも含めた廃棄を目指すと明確化した。(共同)