Thursday, April 26, 2018 11:48 AM

男性ホルモンの値で制限 陸上女子の一部種目で

 国際陸上競技連盟は26日、男性ホルモンのテストステロン値が高い女子選手の出場資格を制限する新規定を11月1日から導入すると発表した。競技力向上に大きく影響するテストステロンの値を薬などで基準以下に下げなければ、障害種目を含む女子の400メートル〜1マイルの種目で国際大会に出場できなくなる。

 国際陸連は「女子の区分に公平で有意義な競争を保証するため」と説明した。性別に疑いの目を向けられたことがある2016年リオデジャネイロ五輪女子800メートル金メダルのキャスター・セメンヤ(南アフリカ)は、先天的にテストステロン値が高いとされる。

 インドの女子短距離選手が同様のケースで出場停止となった問題では、スポーツ仲裁裁判所(CAS)が15年にテストステロン値の高さが競技力向上の根拠になるとは結論づけられないとして処分を撤回。これを受けて国際陸連は科学的な検証を進め、同値が高い女子は最大4・5%の競技力向上が望めるとする調査結果を昨年公表した。(共同)