Tuesday, May 01, 2018 11:07 AM

徴用工像、いったん断念 韓国・釜山の総領事館前

 韓国の労働団体などは1日、南部釜山の日本総領事館前で、日本の植民地支配下で徴用された労働者を象徴する像の設置を図り、断続的に集会を開いた。韓国政府は日韓関係を考慮して別の場所での設置を勧めており、警察は厳重な警備を敷き設置を阻止。団体側は1日夕、設置を諦めるとして解散した。ただ、像は設置予定場所に近い歩道上に置かれたままで、今後の展開は見通せない。

 団体側は当初、2016年12月に総領事館前に設置された従軍慰安婦問題を巡る少女像の隣に、1日午後に設置すると予告。4月30日深夜、不意を打つ形で像を現場付近まで持ち込み、警察に阻まれた。警察は1日午前、再び像の移動を図った団体メンバーらを強制排除し、像を取り囲んだ。

 団体側は1日午後、数千人規模のメーデーの集会を開き改めて設置容認を要求、警察とにらみ合い緊迫したが、夕方になり「最善は尽くした」と解散した。像について団体幹部は、放置された歩道上にそのまま固定することも示唆。ただ通行の妨げになる場所で、今後の対応を内部で検討するとみられる。(共同)