Monday, August 15, 2016 1:15 PM

時間の流れで標高を計測 東京と埼玉、15メートルの差

 重力が大きいところでは時間がゆっくり進むとするアインシュタインの相対性理論に基づき、東京都と埼玉県で標高の差によって生じる重力のわずかな違いのために時間の進み方が異なることを計測し、標高差を約15メートルと算出できたと東京大などのチームが15日付の英科学誌電子版に発表した。

 香取秀俊東大教授が開発した160億年に1秒しかずれない「光格子時計」を使った成果で、実測の標高差と数センチしか違わなかった。時計を使って大地の測量が可能なことを、実用レベルで実証したのは初めて。

 香取教授は「この時計は、地下にある重い物質の動きも捉えられる。火山活動や地殻変動を監視する日本独自の仕組みにつなげたい」と話した。(共同)