Tuesday, May 01, 2018 11:08 AM

新元号、来年2月以降公表 政府検討、二重権威懸念

 政府は2019年5月1日の新天皇即位に伴う新元号公表時期について、19年2月下旬以降とする検討に入った。政府関係者が1日、明らかにした。天皇陛下の在位30年記念式典の19年2月24日開催が決まったことを踏まえ、政府内で、その前に発表すれば新天皇に関心が移り、二重権威状態が長く続くことになるとの懸念が強まった。改元を受けた各府省庁のシステムへの影響も軽微とみられ、長期の準備期間を置かなくても対応可能と判断した。

 これまで政府内では、新元号の公表時期を18年後半以降とする案が浮上していたが、大きく繰り下げて時期を絞り込む。公表から改元の間は最長で約2カ月となる。政府は、具体的に19年2月24日以降のいつにするか慎重に見極める考えだ。退位日である19年4月30日までの天皇陛下の公務日程なども考慮し、最終決定する可能性が高い。

 官邸筋は皇位継承時に元号を改める「一世一元」を踏まえ「国民に元号が二つあるように受け止められる状況はよくない。新元号公表と実際の改元の間は短い方が好ましい」と説明する。自民党の保守系議員からは「在位30年記念式典の前の公表は、祝賀ムードに水を差しかねない」との指摘も出ている。(共同)