Tuesday, May 08, 2018 11:05 AM

議員に暴言の3佐訓戒 「国民の敵」認定せず

 防衛省は8日、統合幕僚監部の30代の3等空佐が小西洋之参院議員に「国益を損なう」などと暴言を吐いた問題の最終報告を公表し、3佐を内部規定に基づく訓戒処分とした。品位を保つ義務を規定した自衛隊法に違反するが、私的な立場の言動で「シビリアンコントロール(文民統制)を否定するものではない」とし、より重い懲戒処分にせず、小西氏が主張した「おまえは国民の敵だ」との発言も3佐が否定したため認定しなかった。

 小西氏は8日夜、国会内で記者団の取材に応じ「不十分な調査で組織的な隠蔽だ」と指摘し、「シビリアンコントロールの重みを防衛省が全く理解していない対応だ。(処分内容が)不適切で軽い」と批判。小野寺五典防衛相や河野克俊統幕長の辞任を求めた。

 防衛省によると、3佐は4月16日夜、国会議事堂周辺をジョギング中に遭遇した小西氏に、自衛官と明かした上で「あなたがやっていることは日本の国益を損なうようなことじゃないか」「国のために働け」「ばかなのか」「気持ち悪い」などの暴言を浴びせた。(共同)