Tuesday, May 08, 2018 11:08 AM

金正恩氏が習主席と再会談 米朝会談前に関係緊密化

 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が7〜8日、中国遼寧省大連を訪問し、習近平国家主席と会談、朝鮮半島の非核化を協議した。両首脳は3月末に北京で会談したばかり。6月上旬までの開催が見込まれる米朝首脳会談を控え、関係緊密化を鮮明にした。中国国営通信新華社などが8日伝えた。金氏は中国に後ろ盾としての役割を期待。習氏は北朝鮮への影響力を誇示してトランプ政権をけん制し、朝鮮半島の新たな体制構築で主導権を握る狙いだ。

 新華社電によると、金氏は習氏との会談で、米国を念頭に、北朝鮮に対する敵視政策と安全上の脅威が取り除かれれば「核を保有する必要はなく、非核化が実現できる」とする一方、非核化には関係国の「段階的で歩調を合わせた措置」が必要との考えを示した。習氏は、北朝鮮が核実験場閉鎖や核・ミサイル実験停止を表明したことを「地域の平和と安定を守るしっかりとした意志の表れだ」と評価した。

 米朝関係については、金氏が「対話を通じ相互信頼を築きたい」と強調した。習氏は米朝首脳会談の開催を「支持する」と表明し、中国も朝鮮半島問題の解決に向け「積極的な役割を発揮する」との考えを示した。(共同)