Thursday, May 10, 2018 11:24 AM

JR北海道、営業赤字最大 新幹線や除雪で費用増

 JR北海道が10日発表した2018年3月期連結決算は、北海道新幹線の車両点検費や冬季の除雪費が増加したため、本業のもうけを示す営業損益は416億円の赤字(前期は398億円の赤字)だった。経常損益も106億円の赤字で、いずれも連結決算の公表を始めた00年3月期以降で最大の赤字となった。純損益は87億円の赤字だった。

 19年3月期も営業損益は400億円の赤字となる見通し。同社は16年11月、10路線13区間を「単独では維持困難」と表明、20年度末にも資金不足に陥る恐れがある。巨額の赤字を受け、国や道、沿線自治体との協議を含め、今後も厳しいかじ取りを迫られる。島田修社長は「持続可能な交通体系の構築に向けて課題解決を図る」との談話を発表した。

 決算では、売上高は1737億円で12億円増加。インバウンド利用の増加や新千歳空港への利用が堅調に推移した。一方、北海道新幹線は開業ブームの落ち着きから利用客が減少。新幹線の運輸収入は79億円と前期の103億円から大幅に減った。(共同)