Tuesday, May 15, 2018 11:40 AM

新興国企業の債務増大警告 IMFが新データベース

 国際通貨基金(IMF)は14日、世界の政府と民間の債務に関する新たなデータベースを構築したと発表した。従来よりも民間債務の対象国を大幅に広げたのが特徴で、新興国企業などの債務増大に警告を発した。

 IMFによると、世界全体の債務は2007年に116兆ドル(1京2700兆円)だったが、16年には史上最大の164兆ドルに達した。特に新興国は07年比で3倍近くの44兆ドルに膨らんだ。08年のリーマン・ショック後の低金利環境下で企業や政府が借り入れや国債発行を増やしたためだ。

 最近は米国の金利上昇を背景に、アルゼンチンやトルコなど新興国の通貨が対ドルで大幅に下落している。IMFの担当者は「ドル建て債務を抱えた新興国企業は困難に直面している」と指摘し、返済不能に陥る事態も予想される。(共同)