Friday, June 01, 2018 11:10 AM

定年再雇用の格差容認 同一労働・非正規訴訟

 定年退職後に再雇用された非正規労働者が、同じ仕事をしているのに賃金が下がったのは不当として会社に是正を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(山本庸幸裁判長)は1日、格差の妥当性を判断するには定年後の再雇用という事情も考慮すべきだとの初判断を示した。その上で格差の大部分は不合理ではないと指摘。多くの企業で実施されている定年再雇用後の賃下げを容認した形だ。

 原告側代理人は「不当な判決で、到底容認できない」と批判した。

 最高裁はまた、賃金総額での比較のみではなく、給与や手当といった個別の項目ごとに精査すべきだとの判断枠組みも示した。(共同)