Monday, June 04, 2018 10:44 AM

監督強化、コスト重視転換 年金機構の外部委託

 データ入力を委託した業者のミスで年金の過少支給が発生した問題で、日本年金機構が設けた第三者による調査委員会(委員長、安田隆二・一橋大大学院特任教授)は4日、外部委託の在り方を提言した報告書をまとめた。監督を強化するとともに過度なコスト削減重視を転換し、業務の正確性とサービスの質向上を目指すべきだとした。

 調査委は厚生労働省の社会保障審議会の部会に報告書を提出。改善策として①機構が用意した場所で業者に業務をさせる「インハウス型委託」の推進②特に重要な業務の入札は価格だけでなく技術力なども評価する「総合評価落札方式」で選定③外部委託業務に精通した人材の育成ーなどを挙げた。

 部会に出席した機構の水島藤一郎理事長は「指摘に組織を挙げて取り組んでいく」と述べた。機構は4日付でプロジェクトチームをつくり、改善計画を具体化させる。(共同)