Wednesday, June 13, 2018 11:28 AM

アフリカ難民船で非難応酬 伊が上陸拒否、仏に反発

 北アフリカのリビアから粗末な船で欧州を目指した移民・難民ら約630人がイタリア南部沖で人道支援団体に救助され、団体はイタリア政府に上陸と保護を求めた。だが、今月初めに発足したばかりのポピュリズム(大衆迎合)的な連立政権は拒否。イタリア外務省が13日、対応を批判したフランスに反発し、大使を呼び出すなど、周辺各国で非難の応酬となっている。

 たらい回しを懸念したスペインは11日、受け入れを名乗り出た。イタリアと同様、発足間もないスペインの穏健左派内閣を率いるサンチェス首相は「人道危機を放置することは許されない」と述べ、移民・難民の受け入れを決めた。

 これに先立ち、救助された海域に近いイタリアと島国マルタは「既に国内が移民や難民であふれている」(イタリアのサルビーニ副首相)と主張し、上陸を拒否した。(共同)