Tuesday, June 19, 2018 11:00 AM

富士フ、米ゼロックス提訴 買収破棄で損害10億ドル超

 富士フイルムホールディングス(HD)は18日、事務機器大手ゼロックスが買収計画を破棄したのは契約違反だとして、損害賠償を求めてニューヨーク州の裁判所に提訴した。賠償額は10億ドル(約1100億円)超と見込んでいる。

 19日には「両社の統合が双方の株主にとって短期的にも長期的にも多大な利益をもたらす唯一の正しい道だ」とコメントした。ゼロックスの新経営陣に対し、契約履行を迫りつつ買収条件の再交渉の余地も残しており、訴訟は買収計画を少しでも前進させるための材料とみられる。

 訴状では「物言う株主」として知られるカール・アイカーン氏が大株主となっているゼロックスの一連の対応を「半数以下の株式しか持たないアイカーン氏らの気まぐれに従った」と批判した。(共同)