Friday, June 29, 2018 11:06 AM

車輸入制限、米に反対伝達 「世界経済破壊」と警告

 政府は29日、トランプ政権が検討する自動車の輸入制限に反対する意見書を米商務省に提出した。国際社会が守ってきた自由貿易体制に悪影響を与え「米国経済、ひいては世界経済に破壊的な影響を及ぼし得る」とし、導入を見送るよう厳しい表現で警告した。同盟関係にある米国の政策に真っ向から反対し、直接伝達するのは異例だ。

 米商務省の意見公募(パブリックコメント)に応じた。7月下旬に予定する日米貿易協議の初会合を見据え、自由貿易を重視する日本の立場を明確にし、米政権の保護主義的な通商政策をけん制する狙いがある。

 意見書は、輸入制限について「世界貿易機関(WTO)協定と整合しない措置だ」と非難。米国が制限を正当化する理由として主張する「安全保障上の脅威」は存在しないと強調した。(共同