Thursday, July 05, 2018 11:02 AM

米中追加関税、6日発動 世界貿易冷え込む恐れ

 米中両国は6日、互いの幅広い製品に対し25%の追加関税を課す制裁措置を同時に発動する。両国間に築かれた製品のサプライチェーン(部品の調達・供給網)が打撃を受け、世界全体の貿易を冷え込ませる恐れがある。米中企業にとどまらず、日本企業にも悪影響が及ぶのは避けられず、各企業は経営戦略の見直しを迫られそうだ。

 中国商務省の高峰報道官は5日の記者会見で、中国では世界各国の企業が工場を構え、全世界のサプライチェーンの重要な役割を果たしていると指摘。米国が6日から追加関税を発動する340億ドル相当(約3兆7600億円)の中国製品のうち、約6割に相当する200億ドル強は外資企業が生産したと分析。「米国は全世界を攻撃するだけでなく、自らも(誤って)攻撃することになる」と非難した。

 日本から輸出した部品が中国の生産拠点で組み立てられ、最終的に米国市場で販売される製品も多い。米中間の関税が引き上げられれば、日本企業も打撃を受けるのは確実で、生産拠点や販売先の見直しを検討する企業も出始めている。(共同)