Wednesday, August 01, 2018 10:30 AM

中国経済圏阻止へ連携訴え 米長官、東南アジア歴訪

 ポンペオ米国務長官は2日、マレーシア・クアラルンプールを訪れ、東南アジア3カ国歴訪を開始する。トランプ政権がインド太平洋地域で透明性のあるインフラ整備を支援するとの新方針を打ち出し、東南アジア各国を味方に付けて中国が経済圏を拡大する動きにブレーキをかける狙いだ。

 ポンペオ氏は歴訪に先立つ7月30日、1億1300万ドル(約126億円)を拠出してインド太平洋のインフラ整備などを支援し、今後その規模を拡大すると発表したばかり。中国の攻勢を受け、米国の関与が弱まることへの危機感を募らせる東南アジア各国に「米国が法の支配を重視し、インド太平洋地域に力強く関与していくことをはっきり示す」(米政府高官)のが歴訪の主眼だ。

 中国は現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」を掲げ、東南アジアからインド、中東、アフリカにかけて大規模なインフラ整備や投資攻勢をかける。一部では軍事拠点の構築も行っており、将来、経済、安全保障の両面で中国に依存する経済圏の拡大が懸念されている。(共同)