Wednesday, August 15, 2018 11:14 AM

辺野古17日の土砂投入延期 荒天理由、知事選後も

 政府は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、17日に予定していた辺野古沿岸部での土砂投入を延期する方針を固めた。荒天が続き、準備作業が間に合わないと判断した。複数の政府関係者が15日、明らかにした。9月末の知事選を前に土砂を投入した場合、県民の反発を招きかねず、選挙後に先送りする可能性もある。県側にも埋め立て承認の撤回を17日以降に先延ばしする案が浮上した。

 関係者によると、台風14号が11日に接近し、埋め立てに必要な資材の一部を撤去。その後も高波が続き、投入は週明け以降となる見通しだ。小野寺五典防衛相は15日の記者会見で、投入時期に関し「気象状況などを踏まえる必要があり、現時点では具体的に決まっていない」と述べた。

 一方、県に先送り案が浮上しているのは、移設阻止に向けた最後のカードとされる撤回を「いざというときの切り札として温存したい」(幹部)との思惑があるためだ。ただ、県政与党や県民からは翁長雄志知事が表明した撤回の早期実現を求める意見が強く、県は時期を巡ってぎりぎりまで厳しい判断を迫られる。(共同)